ダニの殺し方と除去。減らす手順を段階で考える
ダニの取り方。場所ごとの手順
ダニの取り方は、熱で数を減らし、そのあとに吸い取るという順番が基本です。順番が逆になると、布の中に死骸が残ってしまいます。布団やまくらは、まず熱をあてる工程から始めてください。
布団乾燥機を使う場合は、途中で向きを変えて全体に熱を回すのがよい形です。そのあとに掃除機をゆっくりかけると、浮いてきた死骸まで回収できます。カーペットは、面積が広い分だけ時間のかかる場所です。6畳ぶんを一度に済ませようとせず、半分ずつ2日に分けると負担が軽くなります。端や壁ぎわは、ヘッドの向きを変えて丁寧に進めてください。
ソファは縫い目とすき間に汚れがたまりやすい部分です。細いノズルに付け替え、すじを描くように動かしてみてください。すき間に入り込んだ細かい汚れも、ここで一緒に取れるのです。ぬいぐるみや座布団のように洗いにくいものは、まとめて別の日に回すと続けやすくなります。
場所ごとの流れの全体像は、家庭でできるダニ駆除の基本と手順にまとめました。ここでは、殺すことと取り除くことの順番に絞ってお伝えします。
ダニの撲滅方法を探す前に知っておきたいこと
ダニをゼロにする撲滅は、家庭でも専門の作業でも届かない目標です。ダニは衣類や空気とともに外から入り込み、住まいへ戻ってきます。掃除の直後でも、外から運ばれてくる分があると考えてください。
撲滅方法を探している方は、困り果てて強い言葉で調べていることが多いようです。その気持ちは自然なもので、否定される理由はどこにもありません。ただ、目標をゼロに置くと、どれだけ手をかけても終わりが見えなくなります。
実際に問題になるのは、いるかいないかではなく、どれだけの数がいるかです。症状の出やすさは、住まいにいるダニの数と関わると考えられています。寝具からは、1平方メートルあたり数千匹の単位で見つかるという報告もあるのです。この数を大きく下げられれば、日々の感じ方も変わってくるという見方があります。
撲滅ではなく、減らして低いまま保つという目標へ置き直してください。熱の使い方をもう少し知りたい場合は、ダニは何度で死ぬのか、熱に弱い性質の使い方で詳しく書いています。目標を下げることは、あきらめではありません。
死骸とフンを取り除く段階
薬剤で殺して終わりにすると、症状のもとは布の中に残ったままです。アレルギーの原因になるのは死骸とフンで、殺すだけでは、それがかえって増えてしまいます。だからこそ、殺す工程のあとに取り除く工程が必要なのです。くしゃみや目のかゆみが長く続くようなら、一度は医師に相談してみてください。
取り除く役目は、掃除機が引き受けます。布に入り込んだ死骸は、表面をなでるだけでは出てきません。ヘッドを一方向へゆっくり動かし、往復させずに引くと取れやすくなります。1平方メートルを20秒ほどかけて進むのが、ひとつの目安です。6畳の床なら、家具をよけた部分だけでも3分ほどかかる計算になります。
洗えるカバー類は、洗濯そのものが取り除く工程です。死骸とフンは水に流れやすく、すすぎのたびに減っていきます。かけ方の細かな違いは、掃除機の使い方で変わる取れ方にまとめました。殺す段階で止めず、この段階まで進めてください。
減らす目標をどこに置くか
目標は、ゼロではなく低い状態を保ち続けるところに置きます。一度きりの大掃除で片づく相手ではなく、増える速さを上回る手入れが要るからです。ダニは条件がそろうと、およそ1か月で世代が入れ替わると言われています。つまり、減らしたあとに手を止めれば、数が戻るまでに長い時間はかからないのです。
そこで、増えにくい環境をつくる工程を最後に置きます。室内にこもる湿気を減らすと、ダニの増え方はゆるやかになるようです。梅雨どきに窓を閉めきったままにせず、短時間でも風を通してみてください。
餌になるのは、髪の毛や皮脂、食べこぼしといった小さな汚れです。ソファでお菓子を食べたあと、すぐに拭き取るだけでも違いが出ます。週に1回の寝具の手入れと湿気への目配りが、無理なく続く分量です。ゼロにできないという事実は、手をかけても意味がないという話とは違います。減らして保つ暮らしは、確かに手ごたえのあるものなのです。