ダニの色。赤い、白い、黒い、茶色に見えるものの正体
赤いダニの正体。ベランダで見かける種類です
ベランダやコンクリートの壁で見かける赤い小さな点は、タカラダニという屋外のダニであることが多いとされています。体の長さは1ミリほどで、色がはっきりしているため、肉眼でも見つけやすい種類です。春の終わりから初夏にかけて、日当たりのよい手すりや塀に現れます。
このタカラダニは、屋内で問題になるチリダニやツメダニとは別の仲間です。布団や畳の内側で増えるダニではなく、屋外の落ち葉や苔のあたりで暮らしています。人を刺したという報告はほとんど見あたらず、洗濯物に付いた場合も、払い落とせば済むことが大半です。
気をつけたい点は、体をつぶすと赤い色素が残ることにあります。白い壁や洗濯物に付くと、しみのように見えることがあるのです。屋内のダニとの違いは、ダニの種類と見分け方、屋内で多い3つのダニが参考になります。見つけたときは、水で流すか、ぬれた布でそっとふき取ってください。
白いダニと、グレーに見えるもの
家の中で見かける白っぽい小さな点は、コナダニである場合があります。コナダニは乳白色で、体の長さは0.3ミリから0.5ミリほどです。粉砂糖のような細かい粒が動いて見えるとき、この種類を疑います。小麦粉やパン粉、かつお節などの乾いた食品で増えやすい性質を持つのです。
開封したあとの粉ものを常温で置いておくと、湿気を含んで増えることがあります。保存場所を冷蔵庫へ移すことは、増え方を抑える手立ての一つです。新しい畳や梅雨どきの押し入れでも、白い粉のように広がる例が知られています。
グレーに見えるという声もありますが、体そのものに灰色の色素はありません。半透明の体に光が当たり、周りの色を映して灰色がかって見えるのです。白い粒のすべてがダニというわけでもありません。フケや衣類の繊維くず、こぼれた粉が、同じように白い点として残ります。動かない点であれば、ダニではない可能性が高いと考えてよいでしょう。
黒いダニと茶色に見えるもの
畳やフローリングの上に見える黒い点は、屋内のダニではない場合がほとんどです。チリダニ、ツメダニ、コナダニのどれも、黒い体の色を持ちません。大きさも0.3ミリから0.5ミリほどで、床の上で黒い粒として目に入る大きさではないのです。はっきり黒く見えて1ミリを超えるなら、別の小さな虫やごみを見ている可能性が高いと考えられます。
本のそばや押し入れで動く茶色の小さな虫は、チャタテムシという別の虫です。湿気とカビを好み、ダニと間違われやすい存在として知られています。ほかにも、乾物に入るシバンムシや、衣類につくカツオブシムシの幼虫が、茶色の点に見えることもあるのです。
屋内のダニのうち色が濃いめなのはツメダニで、うすい黄色から茶色がかって見えます。それでも、ごま粒より小さいため、色を目で見分けられることはまずありません。掃除機のごみパックにたまった黒い粉を見て、ダニの集まりだと思う方もいます。実際には、ほこりや繊維、髪の毛の細片が混ざったものである場合が大半です。
ダニは何色をしているのか
屋内で暮らすダニの体は、乳白色から半透明に近い、うすい色をしています。色素がほとんどないため、置かれた場所の色を映して見え方が変わるのです。黒っぽい布団カバーの上では白い粒に見え、白いシーツの上ではほとんど分からなくなります。
何色かという問いに一つの答えを出しにくいのは、この見え方の変わりやすさが理由です。加えて、体の長さは0.3ミリから0.5ミリほどしかありません。この大きさだと、人の目は形も色も判別できず、白い粉のような点として受け取ります。種類ごとの色の違いを確かめるには、数十倍に拡大する顕微鏡が必要になるのです。
色から種類を決めようとすると、判断を誤りやすくなります。食べ物のまわりなのか、寝具なのか、畳なのかで、考えられる種類は変わるでしょう。屋内のダニの暮らし方については、ダニとはどんな生き物かで取り上げました。発生した場所と季節、湿り気の具合のほうが、手がかりとして役立つのです。
ダニの卵は白いのか
屋内のダニの卵は、白から乳白色に近い色をしているとされています。形は丸みのある楕円で、大きさは0.1ミリ前後です。これは親の体の3分の1ほどにあたり、肉眼で見分けることはまず難しいと言えます。布団の上に白い粒を見つけて、卵ではないかと心配する方は少なくありません。その多くは、寝具の繊維くずや皮膚のかけら、乾いた洗剤の粒です。
卵が産みつけられるのは、布団の縫い目や畳の隙間など、湿り気とほこりのたまる部分になります。白っぽいはずの卵が見つけにくいのは、布の影に沈んで色が分かりにくくなるためでしょう。卵から成虫になるまでは、2週間から4週間ほどと言われています。
卵は動かないうえに布へ絡んで残るため、掃除機では吸い取りにくいのです。育ち方のくわしい流れは、卵から成虫までの育ち方で説明しました。洗濯や乾燥で寝具全体に手を入れる方法のほうが、取り除く手段として向いています。