ダニの種類と見分け方。屋内で多い3つのダニ
チリダニの特徴と、見つかりやすい場所
チリダニは、寝具の中で最も見つかりやすいダニです。人を刺すことはなく、人のフケや垢、髪の毛といった落ちものを食べて暮らしています。見分けの手がかりは、姿かたちよりも居場所のほうが確かです。布団やまくら、ソファ、じゅうたんのように、人が長く体を預ける場所に集まります。寝ている間に落ちるフケが、そのままえさになるためです。
刺された覚えがないのに、くしゃみや鼻のむずむずが家の中だけ続く場合、関わっているのはこの種類かもしれません。チリダニは、死んだあとの体やフンが細かく砕け、空気中に舞うことが知られています。つまり、いま生きている数だけでなく、寝具にたまった量そのものが問題になるのです。大きさや見た目の違いは、ダニは目に見えるのか、大きさと肉眼で確かめられる範囲で詳しく書きました。週に1回シーツを洗い、布団の表面に掃除機をゆっくりかけると、たまった量を減らせます。
ツメダニの特徴。人を刺すのはこのダニです
寝ている間に刺されたと感じるとき、関わっていることが多いのはツメダニです。このダニは人の血を目当てに寄ってくるのではなく、ほかの小さな虫を食べて暮らしています。チリダニなどが増えた場所に、それを追うように現れるのが特徴です。ツメダニが目立つ家では、先にえさとなるダニが増えていると考えられます。人を刺すのは、たまたま起きる偶発的なできごとです。
跡が出やすい体の場所には偏りがあり、その理由はダニに噛まれやすい体の部位で扱っています。梅雨から夏にかけて相談が増えるのも、畳やじゅうたんに湿気がこもる時期だからです。衣類でおおわれた場所に跡が出る点が、屋外で受ける虫刺されとの違いになります。跡は刺された当日より、数日たってからかゆみが強まることがあり、気づくのが遅れがちなのです。かゆみが長引く場合や、赤みが広がる場合は、早めに皮膚科で診てもらってください。
コナダニの特徴。食品まわりで増えるダニ
コナダニは、食品の保管場所で増えるダニです。小麦粉やお好み焼き粉、パン粉、砂糖、かつお節、味噌といった食品を好みます。開封したあとに常温で置いた粉ものは、特に増えやすい置き場所です。湿度の高い時期には、数週間のうちに数が大きく増えることがあります。粉の表面がわずかに動いて見える場合、増えたコナダニが理由のこともあるのです。
誤解されやすいのですが、コナダニが人を刺すことはありません。ただし、増えたコナダニをえさにしてツメダニが集まることが知られています。台所で起きたことが、めぐりめぐって刺されるきっかけになる場合もあるのです。開封した粉ものは袋の口をしっかり閉じ、冷蔵庫で保管してください。庫内はおおむね10度以下に保たれるため、コナダニの増え方はかなり遅くなります。賞味期限よりも、開封してからの日数を目安にするほうが確かです。
ダニの種類を画像や図鑑、一覧で確かめるときの見方
ダニの種類は、画像や図鑑の見た目だけで決めきれないことが多くなります。屋内のダニは1ミリに満たない大きさで、図鑑の写真は数十倍に拡大されているためです。拡大された写真では色や表面の様子が強調され、実物の印象とかけ離れて見えることがあります。一覧表を見るときに役立つのは、見た目よりも、どこで何を食べているかという情報です。
チリダニなら寝具、ツメダニなら畳やじゅうたん、コナダニなら食品まわりと、居場所がはっきり分かれます。見つけた場所と照らし合わせれば、候補は三つのうち一つか二つまで絞り込めるはずです。図鑑や一覧には、屋外で人につく種類も一緒に並んでいることがあります。屋内のダニがどのような生き物かは、ダニとはどんな生き物か、屋内で暮らすダニの基本にまとめました。家の中で見つけたものを調べるなら、屋内で暮らす種類の欄だけを読むほうが早いのです。
よく似た小さな虫とダニを取り違えやすい場面
家の中で見つけた小さな虫は、ダニではない別の虫であることがよくあります。肉眼ではっきり形が見え、素早く歩き回るものは、ダニ以外を先に疑ったほうが確かです。台所や本棚のまわりで見かける小さな虫は、チャタテムシと呼ばれる別の仲間のこともあります。湿気とカビを好む点は似ていますが、人を刺すことはないとされる虫です。
白っぽい粉のようなものが動いて見える場合は、コナダニのほかに繊維くずも考えられます。掃除機のごみを広げてみると、ほこりの塊との区別はつきにくいのが実際です。色から判断しようとする方も多いのですが、光の当たり方によって見え方は変わります。赤や黒に見えたものの正体は、ダニの色について、赤や黒に見えるものの正体で整理していますので、迷ったときの手がかりになさってください。見分けがつかないまま不安が続くときは、刺された跡や体調の変化のほうを手がかりにします。