ダニが多い時期と季節。梅雨から夏にかけての増え方
ダニの発生時期。何月から増えはじめるか
屋内のダニが増えはじめるのは、3月から4月ごろです。冬のあいだ数を減らしていたダニが、暖かくなるにつれて活動を取り戻していきます。5月を過ぎると増え方が急になり、梅雨に入るころには勢いがつくのです。数がいちばん多くなるのは、7月から8月にかけてだと言われています。ダニの発生時期は、おおよそ半年がかりで山を作ると考えてください。
何月から気をつければよいのかは、卵から成虫までの日数で見当がつきます。条件がそろうと、卵から成虫になるまでは2週間から4週間ほどだと言われるのです。4月に生まれた世代が、6月には卵を産む側へ回ります。数が短い間に膨らむのは、この世代の重なりが理由でしょう。
ただし、寒い時期にダニがゼロになるという意味ではありません。暖房のきいた住まいでは、冬でも寝具の中で生き延びる個体が残るのです。増えるきっかけそのものはダニが発生する原因、増えるきっかけと住まいの条件で扱っています。時期の話は、ここから先へ順に進めましょう。
5月、6月、9月それぞれの様子
5月、6月、9月は、それぞれ役割の違う月です。5月は数が立ち上がる月で、気温が20度を超える日が増え、ダニの動きが活発になります。この時期に寝具や布のものを整えておくと、あとの負担が軽くなるのです。6月は梅雨で湿度が上がり、増え方がもっとも急になる月でしょう。
9月は、数の上ではピークを過ぎた月にあたります。ところが、この月にかゆみやくしゃみを感じる方は少なくありません。夏に増えたダニが寿命を迎え、死骸とフンが寝具やカーペットにたまるからです。アレルギーのもとになるのは生きているダニではなく、この死骸とフンだと考えられています。
つまり9月は、掃除の手を緩めてよい月ではありません。むしろ、ふとんを干して掃除機をかける値打ちが大きい時期になります。6月の増やさない工夫を、9月には取り除く作業へ切り替えると考えてください。
季節ごとの動きと、流行のように感じる理由
ダニは季節によって数が入れ替わるだけで、風邪のように人から人へ広がるものではありません。同じ時期に近所で被害の話が重なると、流行しているように感じられます。実際には、同じ気候の中で同じように条件がそろっただけなのです。梅雨の湿気と夏の暑さは、その地域の家に等しく届きます。
季節ごとの動きは、春に増え、夏に山を迎え、秋に死骸が残り、冬に数が落ち着くという流れです。冬に静かになるのは、空気が乾いてダニの体から水分が奪われるためになります。乾燥に弱いという性質は、季節をまたいで効いてくるのです。生きられる範囲の細かい数字は、ダニが弱る温度と湿度の目安にまとめています。ここでは月ごとの移り変わりを追ってください。
流行という言い方が生まれるもう1つの理由は、気づく時期が遅れることでしょう。数が増えてから、かゆみや鼻の不調として表れるまでには間があります。夏に見えなかった変化が、秋になって一斉に話題へのぼるわけです。かゆみや鼻の不調が長く続く場合は、一度医師に相談してみてください。
北海道など涼しい地域のダニ
北海道のような涼しい地域でも、屋内のダニはいます。夏が短く湿度も低いため、屋外の環境だけを見ればダニに向かない土地です。ところが暮らしの中は事情が違い、住まいの断熱と暖房が一年を通して過ごしやすい室内を作ります。冬でも室温が20度前後に保たれる家は、めずらしくありません。
そのため、北海道では増える時期が本州とずれることがあります。本州が梅雨で山を迎えるのに対し、北海道の梅雨は目立ちません。7月から8月の短い暑さと、冬の暖房期の2つに、注意する場面が分かれるのです。加湿器を使う家庭では、冬の室内が湿りやすい点も覚えておいてください。
涼しい地域だから安心という思い込みは、見直す値打ちがあります。気温が低い時期は増え方こそ緩やかですが、死骸とフンは掃除をしない限り布の中に残るのです。寝具を干す機会が少ない分、たまる量が本州と変わらないこともあります。
時期ごとに手を打つ順番
時期が分かれば、手を打つ順番は自然に決まるものです。春の3月から4月は、冬のあいだにたまったほこりを取り除く時期にあたります。次の5月から6月は、湿気を抜くことへ重心を移してください。窓を開けて風を通し、寝具を室内でも干しておくと、増え方は緩やかになるでしょう。
7月から8月は、増える勢いを止めきれない時期でもあります。この期間はふとんを乾かす回数を増やし、床の掃除を週に1回から2回へ切り替えるのが現実的でしょう。そして9月から10月は、死骸とフンを取り除く仕上げの時期です。シーツやカバーを洗う間隔を2週間に1回まで縮めると、たまった分が減っていきます。
冬の11月から2月は、数が落ち着く分だけ大がかりな手入れに向いた時期です。1年を通した組み立て方は、ダニを増やさない暮らし方で整理しています。カレンダーに月ごとの作業を書き込んでおくと、迷う場面が減るでしょう。